2023年4月10日にインドで開催された公式行事で、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世(87)が、少年に口づけをし、自らの舌を吸うように要求した行動が、世界中から困惑と批判を集めています。
後に、ダライ・ラマの事務所が不適切行動を認め、謝罪をしていますが、多くの人が集まる中、公式行事で、なぜ、ダライ・ラマはそのような行動をとったのでしょうか?
ダライ・ラマ14世が少年にキスさらに「舌を吸って」と要求!?
少年がダライ・ラマにハグをしてもいいか尋ねているのが確認できる。ダライ・ラマは「まずはここから」と言って頬を示すと、少年は頬にキスしてからハグをした。
その後、ダライ・ラマは少年の手を握り、唇を指し示して「ここもかな」と言い、少年の唇にキスをした。
さらに、ダライ・ラマは少年の額に自分の額を当て、「私の舌を吸って」と舌を突き出した。少年が舌を出して少し引っ込めると、ダライ・ラマも同じように引っ込めた。周囲にいた人の中にはその様子を見て笑う人もいた。
ダライ・ラマは少年に「平和と幸福を創造する善良な人間」に目を向けるようにと語りかけ、さらにハグをした。
BBC NEWS JAPANより
衝撃的な内容ですね。
このダライ・ラマの行動に嫌悪感を抱いた人も多いと思われます。
しかし、立場のある人が、公の場でこのような露骨な行動を、悪びれもなくするでしょうか?
ダライ・ラマ14世の故郷チベットでは舌を出すのが挨拶!
チベットには独特の風習があるようです。
舌を出すのは悪魔でないことを確認し合うため!
チベットでは、顔を合わせた人に「舌を出す」という古い挨拶があるそうです。
チベットの人々は、輪廻転生を強く信じています。
ダライ・ラマは観音菩薩の生まれ変わりであると信じられ、人々から多くの敬意を集める存在です。
一方で、悪魔や邪悪な者の生まれ変わりも存在しているとし、とても恐れられています。
その為、お互いの舌を出して見せ合うことで、自分が悪魔やその生まれ変わりではないことを証明するようになり、次第に挨拶として定着したそうです。
チベットではカップルよりも同性同士で手を繋ぐことが普通!
約10年前、チベットでは仏教の影響からか、公の場でカップル同士が手を繋ぐ事はほとんど無かったようです。
一方で、男性同士・女性同士が公の場で手を繋ぐことが普通なのだそう。
なので、チベットの都市ラサに居ると、屈強な男性同士が手を繋いで歩く姿をよく見かけるそうですが、決して彼らは同性愛者ということではなく、純粋に友情としての普通の姿なのだそうです。
ダライ・ラマ14世の舌吸い要求は親愛の印!?
チベット特有の「舌を出す挨拶」や、恋愛感情に関係なく同性同士でも普通に手を繋ぐ風習から考えても、ダライ・ラマ14世の一連の行動は、生まれ育った故郷の風習による「親しみ」の感覚からで、少年に対する下心や悪意からではないと思われます。
そうすると、ダライ・ラマの事務所が謝罪の際に「出会った人々を無邪気な遊び心でからかうことがある」と説明した事が腑に落ちますね。
ただ、友情の手繋ぎ風習はあっても、友情のキス、友情の舌吸いがあるのかまでは分かりませんでした。
ハッキリしているのは、悪気が無くても、ダメなものはダメという事ですね。