バラエティー番組「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」で誕生した、あの!「ブラックビスケッツ」が2022年12月3日の音楽特番に約20年ぶりに復活することが話題になっていますね。
ブラックビスケッツ誕生当初こそは悪役として、千秋率いるポケットビスケッツに対抗し意地悪をする嫌われ役でしたが、活動と共にポケットビスケッツと並ぶ人気グループへと成長しました。
彼らがポケットビスケッツと並ぶ人気グループになれた要因の1つに、課せられた過酷な試練をひたむきに乗り越えて行く姿が視聴者の共感を呼んだのではないでしょうか。
今回はその試練を振り返ってみたいと思います。
ブラックビスケッツって何?
ブラックビスケッツは1997年に日本テレビ系のバラエティ番組「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」で誕生したグループです。
ブラックビスケッツのメンバーは?

南々見狂也(南原清隆)、天山ひろゆき(キャイ~ン・天野ひろゆき)、ビビアン(ビビアン・スー)の3人組。
TERUこと内村テル(内村光良)、GHIAKIこと坂本千秋(千秋)、UDOこと独活野大木:うどのたいぼく(キャイ~ン・ウド鈴木)による音楽ユニット『ポケットビスケッツ』を潰すための活動をする。という設定で結成されました。
当初はポケビ(ポケットビスケッツ)の曲が流れると耳を塞いで大声を出して邪魔をしたり、エンディングを賭けてのゲーム対決で勝利することによって、ポケビの曲の時間を削り、その時間をブラビ(ブラックビスケッツ)がカラオケで演歌を歌う意地悪を行っていました。
悪者3人組から音楽ユニットへ
1997年12月で「STAMINA」でデビュー。ビビアンの故郷の台湾を拠点として世界制覇を目標に活動を始めます。
衣装も悪役イメージの強かった黒基調のものからポップなものに変えイメージチェンジ。楽器のポケビに対し、ダンスユニットとしてのブラビをアピールしました。
これまでにシングル4曲とアルバム1枚をリリースしていて、オリコン最高2位。台湾デビューの際には台湾チャート2位、台湾タワーレコード1位を獲得するなど絶大な人気でした
超過酷試練!木彫りブラビ像を完売しなければデビューはなし!
音楽ユニットへシフトチェンジしたものの、それまでと変わらず、歌手活動とはまったく関係のない対決や試練でCDのリリースが決められ、そのたびにビビアンが「台湾に帰る」と泣いていました。
中でもひときわ過酷だったのは、「木彫りのブラビ像」ではないでしょうか。
木彫りのブラビ像とは?
当時、すでに人気のあったポケビは、お手頃価格で購入できる「ポケビグッズ」を販売。それに対抗するために作られた「ブラビグッズ」が「木彫りのブラビ像」です。

なんと!一体5万円!!しかも、それが20体!なんでも、京都のその道数十年の名匠が精魂こめて丹念に作りあげた逸品らしいです。
そして、そのブラビ像を完売しなければデビューができないという超過酷な試練が課せられたのでした。
地道な販売活動
やはり5万円の木彫りブラビ像販売は困難を極めました。
露店での販売にチャレンジするも、客からは反応薄。「ブラビ全員のサインをつけます」と言ってみるも、当時、ブラビはまだ売れる前だったので魅力度が低かったせいか、「高い」「いらない!」「1円なら」と率直な意見を言われ、あまりに辛い状況にビビアンが「台湾に帰る!」と泣き出すほどに。
またある時は生放送で宣伝、番組放送中に希望者を募集。結果、1体が売れました。テレビショッピングでは、なんと11体を販売!ブラビ像の内1体にはテレビショッピングに居合わせた加山雄三のサイン入りです。
ブラビ像が残りわずかになると、今度は個人に販売するのではなく団体・企業に販売ターゲットを切り替えます。
すると、いくつかの購入希望が。その中の1つ、前橋の商店街ではブラビは温かく歓迎され、木彫りのブラビ像は「商店街の守り神」として設置されました。しかも、商店街を「ブラビ通り」と改名!
最後の1体は台湾に
そして最後の1体は、ビビアンの故郷である台湾で販売活動をすることに。
ビビアンの帰国に台湾は大盛りあがり!多くのマスコミも駆けつけて、すぐ売れるかと思いきや、なかなか売れる気配がありません。それもそのはず、当時、日本の5万円は台湾ではお給料の1ヶ月以上だったのです。
しかし、諦めたブラビの3人が帰国しようとしたその時に、1本の連絡が入り3人が駆けつけてみると、なんとそこには台湾のビビアンファンが大勢集まり、みんなで少しずつお金をだしあい、5万円を集めていたのでした。
そして、最後の1体も無事販売でき、ブラビもデビューにつなげるのでした。
木彫りのブラビ像のその後
現在、何体かはネットオークションやネット販売で見かける事ができます。2022年11月30日、某オークションを覗いてみると5万円の木彫りのブラビ像は9万2円にまで値段が上がっていました。
また、あの板橋の商店街で購入された1体ですが2018年6月時点の状況がこちらにて報告されていました。
「負の遺産」として紹介されていて、少し切ない気分になります。
まとめ
当初は人気グループ、ポケットビスケッツの対抗グループとして誕生したブラックビスケッツですが、現在ではコンプライアンス的に考えられないような数々の試練をひたむきにこなす姿が、多くのファンを獲得した原因の1つではないでしょうか。
また、楽曲もさることながら、ビビアンを始め、南々見、天山のキャラクターの楽しくて憎めないところが非常に魅力的です。今、ネットなどで見返してみても、めちゃくちゃ面白いです。
みなさんもよろしければ、是非チェックしてみて下さい!